澤井のどうでもいい話48

寒くなりました。

澤井祐樹

私の視界に彼が入り込み、その姿を私はもう一度確認してしまいました。

二度見というやつです。

この寒い中、ダウンベストにインナーはノースリーブ。

寒いのか暑いのかわからないファッションに私は目を奪われています。

腕にはタトゥーがあり、彼はそれを見せびらかしたいのかもしれません。

 

ダウンベストというアイテムもいつ着たらいいのか判断に困ってしまいます。

寒いけど、腕は無防備。さむいんやったら、袖あったほうがええと思ってしまいます。

ノースリーブのヒートテックぐらい意味がわかりませんでした。

 

しかし、彼のおかげで、腕にあるタトゥーを見せびらかせる為のものと答えが出ました。

自分の偏った価値観で物事を決めつけてしまう小さい人間になってしまうところでした。

常識というものは多数意見なだけで、そのもの自体が愛なのか、もしくは不安なのか誰にも決めることは出来ないのです。

 

それに、腕にあるのはタトゥーではなく紋章。

そう、彼は村の勇者、同じ紋章を持つ隣町の勇者を捜しているのかもしれません。

早朝、自動販売機の前でタバコをすいながら、この西成で。。

 

おしまい