お酒をまったく飲まない父親は、いつも私たちのおつまみを作ってくれます。
いつも、ゆっくり座って一緒に話したらええのにと思いますが、私もそうですが、そうするのがとても恥ずかしいみたいです。
出してくれたおつまみをほめると、必ずと言っていいほど、俺は京都府南部の反町や!、と、つっこみにくいボケを披露します。
もう、何回聞いたやろかと思いながらも、その言葉が、帰ってきたんやな感をアップさせてくれます。
そのボケの由来は、彼の中での一番の男前は反町さんということなのでしょう。
たまに、どこで覚えたのか、竹野内豊や!というときもあります。
どっちでも言い私は、もうええってと、つっこみます。
しかし、今回もおいしいおつまみをほめると、
『京都府南部のそりのまちや!』と、父親はいいました。
私は、心の中で混ざってるやんとつっこみました。
すると母やすこはビールのコップをテーブルに置き。『おののいもこ』と、父親に聞こえない声で言いました。
こんな夫婦に私はなりたい。
つづく