澤井のどうでもいい話40

つづき

 

その前に前回のあらすじ

鉄ケツが正子の店に来た。

 

澤井祐樹

 

スタッフルームに担当者を呼びに店長は歩き出した。

まだこれから未来のある正子に鉄ケツを担当させるわけにはいかない。

『鉄ケツが。。。』

店長がスタッフルームでみんなに呼びかけた。
聞こえているはずの声に、みんな反応せず、自分が担当になることから逃れようと下を向いている。
『鉄ケツ。上等じゃない。。』
ベテランのローズが椅子から立ち上がった。
いつもお店で使っているトイレの消臭剤のにおいと同じ香りがすることから、先代の社長からそう呼ばれてきたローズは、この道20年のベテラン、鉄ケツに対抗できるのは今、このお店にはローズしかいません。
ローズは化粧を直し、正子の肩を軽く叩いた。
つづく